貴船神社は縁結びの神社として全国的に有名ですが、貴船神社 の奥宮(おくみや)は別の顔もあります。
心願成就(願いを叶えてくれる)の力がとても強く「丑の刻参り」でも有名なんです。
「丑の刻参り」というと、わら人形に五寸釘を打って呪いをかけるというイメージが強いですよね。
ただ、本来の「丑の刻参り」というのは、あらゆる心願成就に霊験があるものであって、呪いを叶えるというものではないそうです。
というわけで今回は、貴船神社の奥宮にまつわる噂に迫ってみたいと思います。
貴船神社 奥宮は心霊スポット?
貴船神社には『本宮』『結社』『奥宮』の3社があり、なかでも『奥宮』は強力なパワースポットとして知られています。
貴船神社の奥宮が強力なパワースポットと言われるのは、現在の奥宮の場所に、もともとの本宮があったから。
1046年に社殿が流出し、1055年、本殿から700mほど下った場所に、現在の本宮が再建され、本来の鎮座地は奥宮とされました。
そのため、現在の本宮には誰もいない、奥宮こそ力のある場所だという説もあります。
社務所もあり賑わいを見せる本宮とは違って、確かに、奥宮の辺りに近づくと明らかに空気の違いを感じるほど。
重たく、強い霊気を感じると言う人が多い場所です。
貴船神社 奥宮と呪いの藁人形
貴船神社は、縁結びの神としての信仰もありますが、その一方で縁切りの神、呪咀神としても信仰されています。
宇治の橋姫が貴船神社の奥宮に丑の刻参りをし、男に呪いをかけたという伝説からつくられた「鉄輪(かなわ)」という謡曲の中に繰り広げられる呪詛のシーン。
丑の刻(午前1時~午前3時)、わら人形に五寸釘を打って呪いをかけるというあの話です。
しかし、もともとの「丑の刻参り」は呪いではなく、良い願いも、悪い願いさえ全て叶えてくれえる「心願成就」が本来の霊験でした。
ただ、深い恨みや怨念、のろいの気持ちを持つ人が集まるため、奥宮には重たく、くらい霊気が満ちてくるのかもしれないと思います。
死霊(しりょう)より恐ろしいのが「生霊(いきりょう)」。
丑の刻参りを行っている参拝者たちの生霊が大量に発生しているスポットと考えると、心霊現象が起きたり、生霊が写真に写り込んでも、不思議ではないですよね。
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鉄輪(かなわ)あらすじ
夫に捨てられた都の女が、毎夜貴船明神に丑の刻詣でをしていると、ある夜、神職から神託を告げられる。
それは、全身を真っ赤に彩り、頭に蝋燭を差した鉄輪を載せて、その三本足に火を灯せば鬼となれるというものであった。
一方、その女の夫は最近夢見が悪いので、陰陽師安倍晴明に占って貰ったところ、今夜にも前妻の呪いによって絶命するという。
晴明は夫と新妻の人形を作り、呪いを人形に転じ換えようと祈祷をする。
そこへ鬼と化した前妻が現れ、人形を責めるが、晴明の祈りによって御幣に降臨した神々に責め立てられ、鬼女は退散してしまうのであった。
まとめ
縁結びで有名な貴船神社のもう一つの顔、奥宮についてまとめてきました。
いかがでしたか?
貴船神社は、万物のエネルギーである「気」が生じる場所…奥宮はもともと本宮があった場所なので、強力なパワースポットだったんですね。
奥宮は「丑の刻参り」の呪いのイメージがあまりにも強いのですが、どのような願いさえもかなえてくれるほどの力を持つ特別な場所。
良いことを願うか、悪い方向に願うか(呪い)の違いはありますが、心願成就の霊験は変わらないようです。