あなたは何歳からが「高齢者」だと思いますか?
厚生労働省のホームページでは
高齢者とは何歳以上をいうかは統一的なものはありません。高年齢者、高齢者、中高年など類似の言葉がありますが、法令や行政においてもそれぞれで年齢を決めています。例えば、高年齢者等の雇用の安定に関する法では、高年齢者は55歳以上、中高年齢者を45歳以上としています。
厚生労働省として、高齢者は何歳からですよ…という決まりは特に定義していないということです。
それでも介護保険の適用、雇用の延長、公的年金の受給開始年齢からすると、日本での高齢者の定義は65歳以上と見るのが一般的でしょう。
ところが、厚生労働省が行った「何歳から高齢者になると思いますか」というアンケートでは、興味深い結果が出ているんですよ。
高齢者は何歳から?厚生労働省のアンケート結果
「高齢社会に関する意識調査」で、高齢者の年齢定義についての質問をおこなっています。
「あなた自身について、何歳から高齢者になると思いますか」という設問を、40歳以上の男女3000人を対象に行い、回答を得ています
75歳以上 16.0%
70歳以上 41.1%
65歳以上 20.2%
60歳以上 10.0%
「70歳以上」が最も多く、41%という結果でした。
やっぱり!という感じですよね。
昔と違って、今の65歳って、とても若々しくて、高齢者という感じがしませんから。
見た目年齢は、確実に若返っていると思います。
高齢者の定義を65歳から75歳以上に見直し提言(日本老年学会)
若く見えて、元気なことはいいのですが、2017年、日本老年学会が、高齢者の定義を一気に10歳引き上げる提言を発表しました。
65歳以上74歳までを「准高齢者」
75歳から89歳までを「高齢者」
90歳以上は「超高齢者」
というものです。
65歳の定義を、いきなり10歳も引き上げ75歳とする提言は、世界的に見ても例がみあたりません。
単に若く見えるだけでなく、身体の働きや知的能力が若返っているのは喜ばしいことです。
しかし定義が変わることで、年金制度や雇用制度の在り方に関する議論にも影響を与えそうだ…と、さまざまな憶測が飛び交っています。
ちなみに65歳から74歳までの准高齢者は、仕事やボランティアなど社会に参加しながら、病気の予防に取り組みながら、高齢期に備える期間としましょうという趣旨だそうです。
結局、高齢者は何歳から?
年金制度や雇用制度などを基準に考えると高齢者の定義は65歳以上と見るのが一般的といえるでしょう。
しかし、その定義もゆらぎつつあります。日本老年学会が2017年に高齢者の定義を一気に10歳引き上げる提言を発表したからです。
年金支給年齢の引き上げ問題が出ている時期にこのような提案があると、これからいろいろな変更があるのではと思ってしまいますよね。
年金制度雇や雇用、医療、そして介護さまざまな分野に影響がでてくるのではと心配されます。