土葬と火葬 日本とアメリカではこんなに違う?腐敗させない埋葬法

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埋葬法は土葬火葬の2つがあります。(樹木葬や自然葬、散骨などもありますが、これらは全て火葬が前提となります)

 

2009年の総務省のまとめでは日本の火葬率は約99.9%、ほとんどの場合、ご遺体は火葬されているんですね。

 

一方世界に目を向けると、アメリカでは映画の埋葬シーンにもあるように現在でも土葬が行われていて、全体の70%が土葬、残りの30%が火葬です。

 

昔は日本でも土葬が行われていましたが、アメリカの土葬とはちょっと違うものでした。

 

今回は日本の土葬が廃れ、火葬に変わったのはなぜか、またアメリカで行なわれている腐敗させない埋葬法「エンバーミング」処理についても調べてみました。

日本で土葬がなくなったのはなぜ?

日本で土葬がなくなった理由は大きく分けて2つ、衛生面と墓地の確保の問題です。

 

衛生面
日本でも昭和の初期くらいまで土葬が行われていて、お参り用の墓と埋葬用の墓を分ける「両墓制」を取っていました。

これは腐敗した遺体から感染症にならないよう用心された策で、当時から衛生面に配慮していた事がわかります。

また墓地の近くの地下水は使えないなど、土葬は飲用水の衛生面にも関係があったんですね。

 

墓地の確保
もうひとつは、土葬する場所の確保の問題です。ちょっと想像すればわかることですが、日本の国土を考えると永久に土葬を続ける事は不可能ですよね…土葬が続けば墓地だらけになってしまいますから。

腐敗菌や感染症予防などの衛生面、そして埋葬場所の確保の問題は、土葬から火葬への大きな切り替えポイントになったと言えるでしょう。

アメリカの土葬は腐敗しないエンバーミング処理を行う

アメリカの土葬は日本の土葬と大きな違いがあります。

 

日本の土葬は、樽や甕(かめ)、棺桶や木棺にいれた遺体を、土を掘って埋めるだけの埋葬法。

 

土葬が主流のアメリカでは、遺体が腐敗しないよう「エンバーミング(遺体衛生保全)」という防腐処置を行っています。

 

「エンバーミング」とは
危険な感染を防ぐために、遺体の消毒・殺菌、死体防腐処理を行うこと。エンバーミングを行うことで常温でも遺体を生前に近い状態で保存することができるようになります。(日本語では遺体衛生保存といいます)

 

遺体は死後すぐから腐敗が始まるので、消毒・殺菌、臓器などの内容物を吸引し、血液と防腐剤を完全に入れ替えることで常温でも保存が可能となるんですね。

 

またエンバーミング処置が施された遺体は腐敗しないので、ドライアイス等で冷却する必要がなく、ニオイもほとんど感じられなくなります。

 

アメリカの裁判で…
アメリカの裁判で、よく遺体を掘り起こしてDNA鑑定を行うという話が出てきますが、防腐処理を施してあるとわかれば納得ですね。

 

アメリカで土葬された遺体は、腐敗することなく、ミイラになるわけでもなく、そのままの状態で埋められているということです。

日本でも残っている土葬の風習

現在の日本では火葬が法律で義務付けられていますが、奈良県や山梨県など、ごく一部の地域では、土葬も行われています。

 

もちろん勝手に土葬することはできなくて
・地下水などの飲用水に影響しない
・住民の理解が得られる
・管理体制が整っている
など、の条件をクリアした上で、各自治体が許可すれば土葬も可能ということのようです。

 

日本は湿度が高く雨も多いので、衛生面だけでなく、臭いや近隣住民の理解という点も配慮が必要ということなんですね。

まとめ

日本の土葬が廃れ、火葬に変わったのはなぜか、またアメリカで行なわれている腐敗させない埋葬法「エンバーミング」処理についてまとめてきました。

いかがでしたか?

 

土葬と火葬、どちらにもメリットとデメリットがあります。

 

現在ではほとんどが火葬となっていますが、東北の震災の際は、火葬がおいつかず、いったん土葬して、2年後再度掘り起こして火葬を行うという方法がとられました。

 

非常事態が起こった時、どのような対応を行うかということも含めて、適切に対応していくことも、とても大事だと思います。

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